@IDX:1400
@OFF:0x78
@SPK:
@JPN:　人々の記憶と共に、あの事件も風化していった。
@ENG:

@IDX:1401
@OFF:0xb4
@SPK:
@JPN:　病院で起きた出来事が世間の口の端に上ることは、　今はもうない。
@ENG:

@IDX:1402
@OFF:0x102
@SPK:
@JPN:　しかし僕の心には、はっきりと刻み込まれている。　
@ENG:

@IDX:1403
@OFF:0x152
@SPK:
@JPN:　妄執に憑かれた哀れな一人の女性……。
@ENG:

@IDX:1404
@OFF:0x186
@SPK:
@JPN:　そして、ようやく取り戻せた大切な人に、目の前で　逝かれてしまった悲しい女性……。
@ENG:

@IDX:1405
@OFF:0x1e6
@SPK:
@JPN:　……姉が最期に見せた微笑は、妹の救いになったの　だろうか？
@ENG:

@IDX:1406
@OFF:0x240
@SPK:
@JPN:　……そして僕は大学を卒業し、研修医になった。
@ENG:

@IDX:1407
@OFF:0x27c
@SPK:
@JPN:　あの病院と同じ規模の総合病院……。
@ENG:

@IDX:1408
@OFF:0x2ae
@SPK:
@JPN:　どこか懐かしい感じがする。
@ENG:

@IDX:1409
@OFF:0x2d8
@SPK:
@JPN:　それで、あの出来事を思い出したのかもしれない。　
@ENG:

@IDX:1410
@OFF:0x328
@SPK:
@JPN:　あの病院がその後どうなったか、僕は知らない。
@ENG:

@IDX:1411
@OFF:0x364
@SPK:
@JPN:　今頃御堂さんはどうしているだろう？
@ENG:

@IDX:1412
@OFF:0x396
@SPK:
@JPN:　一目でいいから会いたい……。
@ENG:

@IDX:1413
@OFF:0x3c2
@SPK:
@JPN:　果たされていない彼女との約束……。
@ENG:

@IDX:1414
@OFF:0x3f4
@SPK:
@JPN:　僕は……。
@ENG:

@IDX:1416
@OFF:0x457
@SPK:［婦長］
@JPN:　……というわけで、こちらが主任の……って先生、聞いてらっしゃいますか？　先生？
@ENG:

@IDX:1417
@OFF:0x4db
@SPK:
@JPN:　婦長の声で我に返る。
@ENG:

@IDX:1418
@OFF:0x4ff
@SPK:
@JPN:　……こんな調子じゃ先が思いやられるな。
@ENG:

@IDX:1419
@OFF:0x535
@SPK:
@JPN:　苦笑しながら、挨拶をしようと視線を向ける。
@ENG:

@IDX:1421
@OFF:0x5b1
@SPK:　　　　　　　そこには
@JPN:…
@ENG:

@IDX:1422
@OFF:0x5bf
@SPK:
@JPN:…
@ENG:

@IDX:1423
@OFF:0x5cd
@SPK:
@JPN:…
@ENG:

@IDX:1424
@OFF:0x5db
@SPK:
@JPN:…
@ENG:

@IDX:1425
@OFF:0x5e9
@SPK:
@JPN:。
@ENG:

@IDX:1427
@OFF:0x742
@SPK:［悠紀］
@JPN:　お医者様になられたんですね？　でも、こんな形で再会できるなんて……。
@ENG:

@IDX:1430
@OFF:0x7be
@SPK:[\protag]
@JPN:　御堂……さん……？
@ENG:

@IDX:1432
@OFF:0x815
@SPK:［悠紀］
@JPN:　６年ぶりですね……お元気でしたか？
@ENG:

@IDX:1435
@OFF:0x86f
@SPK:[\protag]
@JPN:　…………。
@ENG:

@IDX:1437
@OFF:0x8be
@SPK:［悠紀］
@JPN:　どうかなさいました……？
@ENG:

@IDX:1440
@OFF:0x90e
@SPK:[\protag]
@JPN:　…………さん。
@ENG:

@IDX:1442
@OFF:0x961
@SPK:［悠紀］
@JPN:　先生……？
@ENG:

@IDX:1445
@OFF:0x9a3
@SPK:[\protag]
@JPN:　御堂さん！
@ENG:

@IDX:1447
@OFF:0xa88
@SPK:［悠紀］
@JPN:　キャッ！　え？　な、なに？
@ENG:

@IDX:1450
@OFF:0xada
@SPK:[\protag]
@JPN:　……会いたかった……ずっと、ずっと……。
@ENG:

@IDX:1452
@OFF:0xb47
@SPK:［悠紀］
@JPN:　ちょっ……もう。急にどうしたんですか？
@ENG:

@IDX:1455
@OFF:0xba5
@SPK:[\protag]
@JPN:　御堂さん……あの約束……果たせなかった約束……覚えていますか？
@ENG:

@IDX:1457
@OFF:0xc28
@SPK:［悠紀］
@JPN:　約束って……。
@ENG:

@IDX:1460
@OFF:0xc6e
@SPK:[\protag]
@JPN:　……あの夜の約束です。全てが終わったらもう一度って……。
@ENG:

@IDX:1462
@OFF:0xceb
@SPK:［悠紀］
@JPN:　あっ……覚えていて……くれたんですね……。
@ENG:

@IDX:1465
@OFF:0xd4d
@SPK:[\protag]
@JPN:　当たり前です。１秒だって忘れたことなんかありません。
@ENG:

@IDX:1468
@OFF:0xdb9
@SPK:[\protag]
@JPN:　果たせなかったあの約束が、どんなに心残りだったか……。
@ENG:

@IDX:1470
@OFF:0xe34
@SPK:［悠紀］
@JPN:　…………。
@ENG:

@IDX:1473
@OFF:0xe76
@SPK:[\protag]
@JPN:　好きです、御堂さん。心からあなたのことが好きです。誰よりも……誰よりも好きです。
@ENG:

@IDX:1475
@OFF:0xfc1
@SPK:［悠紀］
@JPN:　私も……です……。あなたのこと……ずっと……。
@ENG:

@IDX:1476
@OFF:0x1023
@SPK:
@JPN:　周囲のざわめきが、遥か遠くに聞こえる。
@ENG:

@IDX:1477
@OFF:0x1059
@SPK:
@JPN:　咎める声、冷やかす声……確かに聞こえているが、　気にはならない。
@ENG:

@IDX:1478
@OFF:0x10a9
@SPK:
@JPN:　僕の耳に届くのは、高鳴る胸の鼓動と、愛しい人の　甘い息遣い。
@ENG:

@IDX:1479
@OFF:0x1105
@SPK:
@JPN:　……今は、腕の中のこの温もりがあればいい。
@ENG:

@IDX:1480
@OFF:0x113f
@SPK:
@JPN:　他に何もいらない……。
@ENG:

@IDX:1481
@OFF:0x1165
@SPK:
@JPN:　朝の病院に似つかわしくない喧噪に包まれながら、　互いの存在を確かめるように、抱き合う腕にそっと　力を込める。
@ENG:

@IDX:1483
@OFF:0x122b
@SPK:　二人の絆が、もう二度と離れぬように
@JPN:…
@ENG:

@IDX:1484
@OFF:0x1239
@SPK:
@JPN:…
@ENG:

@IDX:1485
@OFF:0x1247
@SPK:
@JPN:。
@ENG:

